三木市剣道連盟ブログ

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藤原淳作元会長 ご逝去

  藤原 淳作先生 ご逝去を悼んで  

                    剣道連盟会長 神澤 正輝

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故 藤原淳作 元会長

 三木市剣道連盟相談役、藤原淳作先生の訃報を聞いたのは、お亡くなりになられた日の夕刻でした。藤原先生は肺炎で市内の服部病院に入院されておられ、昨年8月に地元で開催した東播地区親善剣道大会において初優勝の報告を兼ねてお見舞いに伺いました。その折に、小さな声で「そうか、それは良かった。」と微笑んでおられたのが印象的でした。
 先生は7月21日早朝、入院先において体調急変、誤嚥性肺炎でご逝去されました。満91歳でした。葬儀は親族だけで執り行うと、奥様が言っておられましたが、ご無理を申し上げ連盟会員有志が参列し、お見送りできて何よりでした。
 藤原先生と剣道の出会いは、旧制小野中学校に武道専門学校出身の仙丸喜次範士が着任されたところへ、先生が入学されるという偶然が繋げたと伺っています。「青鬼仙丸」と怖がられていたと聞いていましたが、その先生に指導を受けられたことは藤原先生の剣道人生において素晴らしい出会いであったことは言うまでもありません。
 その後、昭和24年3月、兵庫師範学校(後の神戸大学教育学部)を卒業後、三木市立公立学校の教職につかれ、市内の小中学校を歴任されました。三木中学校や別所中学校では、剣道部顧問として多くの生徒を指導され、平成2年3月31日をもって三木市立緑が丘小学校長を最後に定年退職されました。88歳をお迎えになった平成29年7月には、その功績により「瑞宝双光章」受章の栄に浴されています。
 藤原先生と三木市剣道連盟とのかかわりで振り返ると、戦後、昭和27年に剣道が解禁され、三木市においても剣道経験者が集まり稽古を再開、同年、連盟を結成して活動を開始しました。若かりし藤原先生も参加され、連盟の土台作りに奔走されました。市内での大会、市民剣道大会、青少年健全育成剣道大会、また小学生対象の級位認定審査会等、各行事を企画、実行されました。これらの活動は連盟組織の基礎となりました。
 平成2年に第3代三木市剣道連盟会長に就任され、いつも言われていたのが「三木に武道館を。」でした。兵庫県剣道連盟の評議員、理事、常任理事と幅広い活躍を永年されました。平成3年には、全国健康福祉祭いわて大会に出場。平成21年には全日本剣道連盟より剣道有功賞を受けておられます。

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三木市剣道連盟50周年記念座談会で

 告別式で好子夫人が挨拶され、「主人は人生を剣道と書道を貫き通しました。忍耐強く、人から頼まれると全て受け入れていました。家族にも優しく、頼もしい人でした。晩年、足を摩りながら、『この足が動いてくれたらなあ、剣道が出来るのに』と、さびしそうに言っていました。」と話されました。感動的なお言葉でした。
  藤原淳作先生、我々は、先生が敷いて頂いたレールに乗って進みます。先生に教えていただいた剣道を守り続けます。そして、子供たちに先生の意思を伝える指導を行います。長い間お世話になりました。安らかにお眠りください。   合掌